ここは昔の市場。ただ実際には市場を越えた存在で
政治、宗教、文化の中心であったらしい。
紀元前およそ450年前、
民主主義が発展したアテネでは弁論術が発達し、
一方で自然科学やそこから生まれた自然哲学も発達した。
その中心的存在が、ここアゴラ。
今となっては、ただの廃墟同然となっている部分がほとんどだけど
ヘファイストス神殿のように、原形を十分に残しているものもある。
この古代アゴラの一角で、ソクラテスがその独特の対話術で
道行く人を混乱させ、それを弟子のプラトンは見ていたのだろう。
彼らが何を語り、なにを考えていたのだろうかは分からない。
ただ、彼らも僕と同じようにアクロポリスの丘を眺めていた事は間違いない。
2400年も前の哲学者と同じものを見ているというのは
なんだかとても不思議な感じだ。
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