2010年8月22日日曜日

アヤソフィアで感じるもう一つの歴史

ビザンツ建築の最高傑作と評される
アヤソフィア、
まさにその通りだった。

外側だけを見ると、ブルーモスクの方が
美しいのだが、アヤソフィアは中が圧巻。

ちょっと工事中ではあったが、
その凄さはひしひしと体に伝わってきた。

長い年月を経たものしか発し得ない独特の質感、
美しいモザイク、壁や天井の装飾、
燭台、スケール、存在感、空間、
どれもが素晴らしく、まさに完璧。
1500年以上という歴史が
ものすごくリアルに伝わってくる。

西暦325年、コンスタンティヌス帝が
建築を始めたとき、ここはローマ帝国。
その後東西に別れたローマ帝国の
東側の中心として、そしてその後は
セルジューク朝、オスマン朝と
発展していく。

日常では、海外というとアジア以外では
西ヨーロッパ、そしてアメリカということが
ほとんどで、それは要するに西ローマ帝国側の
延長だと思う。

ルネッサンスや印象派の美術、
ゴシックやロマネスク建築
ひいては経済など、世界を引っ張ってきたというと大袈裟だが
世界の発展は西ヨーロッパの発展だった
ように思っていた。

だから都市で言うと、パリやローマ。
その街が放っている、歴史のオーラは確かに強い。

ところがここ、イスタンブールの放つ
オーラもすごい。

西ローマ帝国の崩壊後、
西ヨーロッパが自分達の文化を
洗練させていく一方で、
東ローマ帝国の中心として、
ローマより長くに渡り発展し、
アジア文化との融合を経るという、
なかなか歴史の表とは認識されにくい
言わば裏歴史が、
まぎれもない真実であったこと
そして、イスタンブールがパリやローマ同様、いやそれ以上に
歴史という存在感を放っていることを
体に感じた瞬間でした。

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